甘いたくわん 

たくわんが甘いのはなぜ?砂糖、ざらめ、甘味料を入れてあるからとの返事が一般的なものでしょう。ところが、ひょうご農業クラブのたくわんは塩と昆布と唐辛子とぬか、たくわんの素、これら以外は何も使っていません。

なのに甘いのはなぜ?

大根には糖分が含まれていたっけ?

閑話休題。昨秋、初めて干し柿に挑戦してみました。予想外、期待以上においしいつるし柿ができました。感激です。干し柿は甘柿から作るのではなく、渋柿からできるのです。不思議ですね。渋柿の皮をむいて干している間にどんな化学変化を起こすのか、まったく違った味に変わってしまうのです。まるで渋柿と干し柿が別物であるように。

“物”は連続していますが“味”は非連続です。昔から農産物でも、海産物でも、畜産物でも保存食はみんな同じような味の変化を作ってきました。たくわんの甘さの変化はどうも乾燥期間に秘密があるように思えてなりません。当方では20日ぐらい、大根が丸く曲がるくらい干します。その間に、何か大根のなかに変化が起こっているに違いない。きっとそうに決まっていると結論付けました。

文・増田 大成

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